
愛すべき緑の恋人たちへ
数日前、あなた方がまもなく旅立たれると聞きました。
今もなお、私の肌はあなた方の香りの余韻に浸り、私の眼差しは希望の色をまとったボトルに惹きつけられているというのに。なんという悲しい知らせでしょうか。せめて、これまでの感謝とお別れの言葉をしたためたいとペンを取りました。
今から3年前。私たちが初めて会った日のことを覚えていますか。それは明るい光がふりそそぎ、鳥達は陽気にさえずり、街全体が晴れ晴れとした雰囲気に包まれた6月の、ある幸せな1日のことでした。
〈レ・ジャルダン・フランセ〉コレクションは、6つの庭園の香りを携えて、とびきりのみずみずしさとともにヴェイユ・ドゥ・タンプル通りのブティックに到着しました。その時の牧歌的な第一印象はすぐ、6つの庭園の香りに自分の心と肌を捧げようという確信に変わりました。
食卓で親しんできた可愛らしい野菜や、ハーブ、旬の果物の香りを驚きと心地よさとともに発見し、これこそが私の香りの世界における最愛の存在だと直感したのです。 金の帽子をかぶり、大胆なピスタチオカラーの夏服をまとったリュバーブ夫人、クレッソン氏、スウィートポテト嬢。
気分や季節にあわせて、6つの香りから特にお気に入りを選ぶこともありましたが、いずれも魅力的なあなた方と毎日のように交わした会話を今、懐かしく思い出しています。 さらに酸味、甘味、爽やかさ、優しさ、苦味、初々しさ、様々な香調が重なりあって奏でる予想外のハーモニー。あなた方が織りなす色とりどりの表情はいつも新鮮な驚きで私を楽しませてくれ、幻想的な雲を思わせる香りの抱擁は私の五感を呼び覚ましてくれたものです。
たとえ私たちの友情は3年しか続かなかったとしても、ブティックの香水が並べられた棚からあなた方がひとつ、またひとつと去っていったとしても、みずみずしい庭園の香りから誕生したロマンスは、私の嗅覚の記憶に消えない足跡を残すでしょう。
あなた方の香りをいつまでも楽しめたら、と心から願ってやみません。もしかしたらその願いは叶えられるのかもしれませんね。
「また、庭園で会いましょう」と約束さえしたなら。
いつか庭園で再会できる日を夢見て
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー
