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ピンクパワー 甘美で情熱的なバラの色

はるか昔、ホメロスやルクレティウスなどの古代の詩人たちが夜明けの空の繊細な色合いや、朝日の美しさをピンクで表現したのは自然なことと言えるでしょう。エネルギッシュな赤と非現実的な白の狭間でさまざまな表情を見せるピンクは、捉えどころがなく、人を魅了する儚さを持っています。両極の間に位置するピンクは、西欧においては18世紀頃に優しさや無垢、子供らしさを象徴する色としてのイメージが定着しました。

フランス語でピンク色を意味するローズは、バラの花やその繊細な花びらの色に由来します。

バラはポンパドゥール夫人がこよなく愛した花でもあり、彼女の名前を冠した品種が存在するほどです。

19世紀になってロマン派の芸術家たちが女性らしさと結びつけてピンクを好んで用いるようになると、絵具を作る職人たちはあらわな肉体や愛の悦び、ほんのりと染まった頬などを想起させる「人魚の震える太もも」や「燃えさかる情熱」、「せつない吐息」といった色名を考案しました。

甘えや官能の同義語として使われることが多いだけでなく、時には軽薄さや無秩序な印象も与えるピンク。

この色は、いつの時代も議論を呼びながら、時代と世代を追いかけてきました。

ファッション界では、ピンクをマニフェストの表現やフェミニズムの旗印として流行させる動きがあります。

キャンディーピンク、ドラジェピンク、ペルシャンローズ、ショッキングピンク、フェアリーテールピンク、チェリーブロッサム、バブルガムピンク、アマゾンドルフィン、バービーピンク、コーラルピンク、マシュマロピンクなど。

柔らかな雲や幸福など、あらゆる世界を表現する楽しげな色調の名前を持つピンク色は享楽的である以上に、心を安らかにするセラピー効果を持っていると言われています。

そんなピンクに魅せられた〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉が、ピンクとバラをテーマにリップバームや珍しい美容道具、花の香りをご紹介します。

「もちろん、ピンクは大好きです。
プロヴァンスカーネーションの薄いピンク色や、インカローズのようなショッキングピンクも好きです。
古い言葉のトリックをいまさらここで繰り返すつもりはありませんが、ピンクはインドのネイビーブルーなのですから。」

(西洋ではネイビーブルーが保守的社会的地位を代表する色であるのに対し、インドではピンクが伝統と優位を示すことを意味したダイアナ・ヴリーヴランドの名言)


ダイアナ・ヴリーヴランド

朝晩にピンクをプラス

ポップなピンク色の美容道具たちほど、毎日に優しさと甘さを添えてポジティブな気分にしてくれるものがあるでしょうか。

一日を快適に始め、快適に締めくくるためのバスルームにピンクをプラスすれば、目は喜び、感覚も目覚めるでしょう。

朝のお手入れには、鮮やかなクリアピンクが目を楽しませてくれる〈ムラノ〉や、ポップなストライプと丸みのあるフォルムが魅力的なアイスクリームカラーの〈カプリ〉といったイタリア製の歯ブラシがおすすめ。

程よい硬さのブラシが、歯をきれいに磨き上げます。

魅力的な笑顔を手に入れるには、目の覚めるようなネオンピンクのケースとベロアのポーチ付きのリップバーム〈ボーム・デ・ミューズ〉がおすすめです。

*ネオンカラーは公式オンラインストア限定

唇の自然な色を生かす植物由来成分だけを使用したこの無色のリップバームが唇を乾燥より守って保湿します。さっとひと塗りで唇はうるおい、輝きが増すでしょう。

一日の終わりは、セルフケアに時間をかけてゆっくりと入浴を楽しみましょう。

リラックスできるバスルームは、誰にも邪魔されない、あなただけの特別な空間です。

フューシャやガーデニア、ローズピンクなど、色とりどりのピンクを取り揃えたモロッコ製のハンドメイドのウール玉ブラシでハマム風の入浴はいかがでしょう。

デリケートなお肌にもお使いいただけるこのブラシは、血行を促進しながら角質を取り除き、すべすべのお肌へと導きます。

ボーム・デ・ミューズ

サリーを流行らせましょう!
夜行性の人たちに、ピンクのエレガンスを。
小さなピンクの指先、小さなピンクのつま先。
人間味あふれる、みんなのピンク、
宝石はピンク色ならもっと価値があるはず!
映画『パリの恋人』より


「 Think Pink」(1957年)

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バラから生まれた色

伝説によると、「花の女王」と称されるバラは、十字軍の騎士たちによってペルシャからヨーロッパに持ち込まれました。

東方の春の終わりに咲くオールドローズは究極の愛のメタファーであり、ペルシャの偉大な詩人ウマル・ハイヤームがこよなく愛した花でもあります。

そんなバラは、豊かな文化の中で、はるか昔から特別な地位を保ってきました。

ジンジャーとベチバーのアクセントを効かせたバラのブーケに感動的なオマージュを捧げた〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉の〈オー・トリプル〉ローズ・ドゥ・ダマスの香り。

早朝の庭に開花したばかりのバラのエッセンスをとらえたかのようです。

みずみずしくもナチュラルなムスクとアトラスシダーの繊細な調べが加わり、決して主張しすぎず、お肌の上で花冠のように広がります。

ローズ・ドゥ・ダマスの香りは、崇高な柔らかさとローズ・アブソリュートが響き合う珠玉のボディケア製品〈ユイル・アンティーク〉、〈サヴォン・スゥペールファン〉、〈レ・ヴィルジナル〉、〈ユイル・ドゥ・サヴォン〉でもお楽しみいただけます。

オー・トリプル ローズ・ドゥ・ダマス

『私が持ち帰る物は、
この場所の幻想的な雰囲気を包み込んだ
白やピンク、ブルーの優しさ
そのものになるだろう』
クロード・モネから妻アリス・オシュデに宛てた手紙
1888年2月1日アンティーブにて

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