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『香りの植物図鑑』 そして突然、紙は香りになる

植物図鑑とは、貴重な花々や植物の標本を集めた単なる記録ではなく、植物研究家の繊細な心遣いや仕草、ノスタルジックな旅の記憶、恋人たちの思い出などが刻まれた、ひとつの作品です。

ゴールドの文字が刻まれたレトロで可愛らしいサイズの『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの香りの植物図鑑』には、ある“仕掛け”が隠されています。

その仕掛けを体感するには、まずは特殊加工を施した挿絵部分の紙面をこすってみてください。

〈レ・ジャルダン・フランセ〉コレクションの6種の香りに呼応する、トマト、グロゼイユ、リュバーブ、ビーツ、クレソン、パセリ、キュウリ、ミント、ヴェルヴェーヌ(レモンヴァーベナ)、バジル、ニンジン、サツマイモという12種の素材の香りが広がり、植物たちのイラストに命が吹き込まれます。

この植物図鑑は、アンティークショップに保管されていた19世紀のスイスの園芸学校に所蔵されていた種子が入った小箱との出会いからインスパイアされた〈レ・ジャルダン・フランセ〉コレクションのコンセプトに捧げられたオマージュそのものです。

失われてしまった偉大な植物の遺産を後世に引き継ぐために世界各地で昔から親しまれてきた植物図鑑は、『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの香りの植物図鑑』のように、センチメンタルな香りを想起させる存在でもあります。

「もし人生が通過点でしかないのなら、その通り道にせめて花の種を蒔こうではないか」

ミシェル・ドゥ・モンテーニュ

庭園の香りのコレクション

18〜19世紀の植物学者の情熱と好奇心、そして種子と苗のアンティークコレクションからインスパイアされた香りのシリーズ〈レ・ジャルダン・フランセ・ドゥ・オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー 〉は、菜園特有のうっとりするような香りのパレットをよみがえらせます。

早朝、すべてがまだ朝露に包まれている菜園や果樹園を歩きながら目にする野菜や果物たち。それらは古代より世界各地から到来し、修道院の畑で大切に守られ、勤勉な収集家や博学な研究家の情熱によって土地に順応してきたのです。

奇跡ともいえる旬の収穫を迎えた庭のように、耕されたばかりの土の匂いを感じる素朴な野菜と香草の香りや、珍しい花々で彩られ太陽を感じさせるような芳しいブーケの香りは、五感と心を楽しませてくれます。

レ・ジャルダン・フランセ

時代を超えて受け継がれる植物図鑑

   

フランス・エーヌ県シュマン・デ・ダーム近郊にて、スタニスラス・ボワローというフランス人兵士が製作した植物標本(1917年6~7月)

   

医師や薬剤師が薬用植物の効能や使い方を解説し、資料として後世に残すために薬用植物を紙の上で乾燥させたことから始まった植物図鑑。その歴史は、はるか昔にまでさかのぼります。

世界初の植物図鑑として確認されているのは、イタリアで発見されたルカ・ガーニの植物図鑑です。

ガーニは植物図鑑だけでなく、「Hortus simplicium」や「Orto botanico」という、自然科学研究を目的とする植物園を最初につくった医師であり、植物学者でもありました。

採取地、採取日、生息地、色、名前、品種などを記した植物図鑑には、記録だけでなく、植物の貴重なDNAを保存する目的もあります。

現存する世界最大級の植物図鑑(350年の歴史を有するこの作品には、800万点もの植物標本が収蔵されています)は、パリ国立自然史博物館の標本館のもので、それにニューヨーク植物園、サンクトペテルブルクのコマロフ植物研究所、イギリスのキュー王立植物園、アメリカのミズーリ植物園のものが続きます。

そこには、世界の記憶がとどめられているのです。

それは植物学にとどまらず、旅人や科学者、植物愛好家、さらには兵士の記憶でもあります。

たとえば、スタニスラス・ボワローというフランス人兵士は、第一次世界大戦中の4年間、戦場の近くで収集した押し花に日付と詳細を記した標本帳を婚約者のマルタに贈りました。

別の兵士は本に愛する人の名前を記し、乾燥させた葉や花で飾りました。

自然への愛情を表現するものであり、製作者の生きた証でもある植物図鑑は、思想家ジャン=ジャック・ルソーや詩人エミリー・ディキンソンのような偉大な文人たちによって、芸術の域にまで高められました。


「夜明けの青が滲んでゆく霧の吸取り紙の上に置かれた木々はまるで植物画のよう」

シルヴィア・プラス「冬の木」(1962年)

植物を手にしたジャン=ジャック・ルソーと彼の植物図鑑の一部

啓蒙時代のフランスを代表する思想家であり、作家のジャン=ジャック・ルソー(1712~1778年)は、恋愛小説『新エロイーズ』(1761年)と『社会契約論』(1762年)の大成功によって、一躍時の人となりましたが、その過激な思想ゆえに長く壮大な逃亡生活を余儀なくされました。

しばしば自然回帰を唱えたルソーは、逃亡生活中も自然のうちに慰めを見出しました。そして次第に植物学と植物収集に対する本格的な情熱を持ちはじめ、専門家や自然主義の仲間たちと交流を図りながら、スウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネの代表品『自然の体系』をヒントに、自身が訪れたすべての国にて10作以上の植物図鑑を作りました。

1771年から1774年にかけては、ドレッセール夫人に手紙を送り、娘のマデロンに植物学の手解きを行いました。これらの書簡は「植物学に関する手紙」と呼ばれています。

1776年から1778年にかけては、自然と情熱的に触れ合いながら思索を続け、未完の傑作『孤独な散歩者の夢想』を残し、1778年に世を去りました。

「私は植物学が大好きです。
その想いは、日に日に募るばかり。
頭の中は干し草のことでいっぱいです。
いつかの朝には、私自身も植物になることでしょう」

ジャン=ジャック・ルソー1765年8月1日付の手紙

エミリー・ディキンソンのダゲレオタイプ(銀版写真)(1847年頃)とハーバード大学ホートン図書館に所蔵されている植物図鑑

「私のできることならしましょう、たとえそれがスイセンのように小さなことだとしても」

これはアメリカの詩人エミリー・ディキンソン(1830~1886年)の繊細でありながらも簡潔な1789年の作品の一節です。

この作品は、彼女の世界観を見事に表しています。彼女の詩の行間には、手にひらに収まってしまうほど小さな秘密の世界が千の光を放っているのです。

ディキンソンは9歳で植物学を学びはじめ、思春期が終わる頃には庭作りと植物採集にも取り組んでいました。

60ページを超える彼女の植物図鑑には、400種以上の標本にエレガントな手書き文字と繊細なアートワークが添えられ、紙上にちりばめられた美しい花の亡霊たちへの愛着が感じられます。

その一生をニューイングランドの小さな町で過ごした彼女は、遠い国に思いを馳せながら、最初のページに魅惑的な香りを放つ南国のジャスミンを選んだのかもしれません。

ディキンソンの植物図鑑はとてもデリケートであることから、これまでは非公開とされてきました。しかし、近年においてハーバード大学ホートン図書館によってデジタル化され、世界中の人々がその美しさを目にすることができるようになりました。

「気高きは、小さきもの、一本の花、一冊の本も、ほほえみの種は宿され―――暗闇において花開く。」

エミリー・ディキンソン

特別な一冊を

『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの香りの植物図鑑』の最初のページには、特製エクスリブリス(蔵書票)のスタンプを押印し、名前をカリグラフィーで書き入れることができます。幼少期に使っていたノートを思い出させるような遊び心ある一冊になります。

※エクスリブリス(蔵書票)のスタンプは、代官山 蔦屋書店 POPUP(7.19~8.1開催)、代官山店、神戸店、公式オンラインストアのみで実施します。

『香りの植物図鑑』

香りのチャート

〈レ・ジャルダン・フランセ〉コレクションの6種の香りを試していただける香りのチャートをご用意しております。日本では公式オンラインストアにて製品をご購入いただいた際に同封しております。

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